草原を流れる風がいい・阿蘇烏帽子岳[ 1337.2m]・杵島岳[ 1270m]
烏帽子岳山頂〜車道出会い(35分)
山頂には、国土地理院の木柱が立てられ「一等三角点」と書かれ、山頂標が結び付けられている。
山頂標には「烏帽子岳:1337 ふれあい登ろう」と書かれている。
すぐ横には、石柱も見る。
展望は、察するとおり360度広がり、東に高岳・中岳そして中岳火口から舞い上がる白い噴煙が目を引く。
目を引くと、眼下にピンクのミヤマキリシマに包まれた阿蘇山ロープウエー乗り場が一望できる。
足元には程よい草が広がり、小休止し体を休めればいい。
次に目指す杵島岳の全容も一望できる。
そして、今一度北側眼下に広がる草千里ヶ浜を見下ろしながら、道標まで往路を戻る。
道は
道標手前でY字に分岐
し、右手に取りすぐ下っていく。
後ろ髪引かれる想いで、つい振り返り烏帽子岳を見てしまう。
ゆるやかに下るとすぐ傾斜を増してくる。
正面眼下にロープウエイ乗り場を見て、すぐ左手へカーブする。
正面には、スキー場の
駐車場
が一際目立つ。
道は、足元を下って伸びる尾根を離れ、右手へカーブして行く
すぐ右手に
道標
が立てられ「遊歩道」と書かれている。
道標を見ると、道はすぐ潅木の中へ踏み込んでいく。
傾斜は大きく、ジグザグを切って下っていく。
少し下ると天井が開け、正面眼下に絵のような草千里ヶ浜の北端が、浮き上がるように姿を見せる。
中央部には、わずかばかりの水を蓄えたお池が見える。
目を引くと、枯れ枝の痛ましい群生が広がる。
その枯れ枝は、残念ながら虫に犯されたミヤマキリシマに他ならない。
尾根筋を流れる風を切るように、軽快に下って行くとまた潅木の中へ踏み込んでいく。
道は狭く、真っ黒い土は滑りやすい。
枯れたミヤマキリシマや潅木の枝を袖に引っ掛けてしまう。
ここは、長袖がいい。
少し下ると傾斜はゆるみ
下りやすくなる
。
この辺りも葉のない木が多い。
葉のない、黒い実だけを残したヤシャブシも多い。
小さく蛇行し下って行くと、またミゾ道になる。
ここも滑りやすい。
ミゾ道を数メートル行くと、
道は二手に分かれ
歩きやすい左手脇道を行く。
脇道は狭く傾斜も大きい。
しかし、すぐミゾ道に出会い指先に力を入れ下っていく。
少し下るとさらに傾斜を増してくる。
道も狭く半袖は禁物、小枝に触れながら下っていく。
20mも下ると、一時展望が開けてくる。
正面には、目指す杵島岳が2峰を見せてくれる。
しかし、杵島岳はまだまだ遠い。
右手へ目を向けると、荒涼とした高岳の斜面に相変わらず白い噴煙が静かに舞い上がる。
左手には、群生するミヤマキリシマが無残にも死滅状態にある。
枯れたミヤマキリシマの群生の中に咲く
数輪の花
が、なんとも痛ましい。
気を取り戻し、ゆるやかな傾斜を下っていくと道は
二手に分岐
し直進し下っていく。
左手へ振り返ると、烏帽子岳東斜面に広がるミヤマキリシマはそのほとんどが茶褐色に変色し言葉が出ない。
さらに真後ろに振り向くと、足元の尾根の先端が烏帽子岳山頂に連なる。
さて、杵島岳を目指しさらに下っていく。
正面に草千里ヶ浜を見て少し下ると、道はいきなり切れ落ちまたミゾ道を下っていく。
10m余り下ると、歩きやすい道になる。
さらに数メートル下ると滑りやすい裸地の空地に着く。
その空地を抜けると、傾斜は収まりほぼ平らな道を行く。
正面に杵島岳を見て平坦な道を行くと、また下りだし裸地に着く。
ここも滑りやすい。
踏み跡を辿り用心して裸地を抜け、
土壁の間
を通り抜けていく。
道は歩きやすくなるが、すぐ左右に分岐する。
どちらを取ってもいいが、左手を取れば草千里ヶ浜に目が移る。
そして、歩きやすい道をゆるやかに下っていく。
右手に目を移すと、ミヤマキリシマに囲まれたロープウエイ乗り場が真近かに迫ってくる。
道は右手へカーブすると傾斜はなくなり、快適な歩行に気持ちも開放される。
少し行くと、
左手に道標
が立てられ「遊歩道」と書かれ、すぐ左手へカーブしゆるやかに登って行く。
気持ちのいい草道が続く。
正面には横一列に並ぶ鉄製の支柱が近づいてくる。
少し登ると、道は
Y字に分岐
し、薄い踏み跡が右手へ伸びる。
分岐を左手に取り、鉄製の支柱めがけてゆるやかに登り、支柱に沿って平坦な草道を行く。
正面には、緑の衣を装った目指す杵島岳が山頂部を静かに見せている。
その前に、手前のなだらかな稜線上にある展望所を目指す。
少し行くと、草道はゆるやかに下りだす。
正面に杵島岳を見てゆるやかに下る草道は、例えようもなく気持ちいい。
わずかな風の流れも体全体を癒してくれる。
しかし、それ以上に360度に広がる緑の光景に感嘆の声を抑えきれない。
少し下ると、ピンクに彩るミヤマキリシマが多くなる。
しかし、虫に食われたミヤマキリシマも多い。
そして右手へカーブし、なだらかな丘陵へ登って行く。
左手
草千里ヶ浜
との高度差も縮まり、視界を覆いつくす。
右手高岳・中岳の岩稜の岩肌が次第に鮮明に映し出される。
ここを素通りするにはもったいない。
1分でも2分でも寝転び天を仰ぎたい。
なだらかな丘陵はゆるやかに下りだし、潅木とミヤマキリシマの中へ踏み込んでいく。
途中、道は二手に分岐するが、行く手は足に任せればいい。
足元に咲く薄いブルーのリンドウに癒され、下りきるとゆるやかに登り返していく。
登りきると、踏み跡は支柱の右手に付けられている。
前方右手には、スキー場の駐車場が目を引く。
草に隠れそうな踏み跡を少しばかり辿ると、
二手に分岐
する。
どちらを行ってもいいが左手に取り、ゆるやかに下って行くとさらに左手へ分岐、急坂を下ると空地に降りる。
この空地やスキー場に駐車し登る登山者も少なくない。
この辺りはアセビが多い。