阿蘇外輪山を行く・高千穂野(清水峠) [1101m]
高千穂野 → 展望所(約10分)
300段の木段を登ると傾斜はゆるみ、ほぼ平坦な道となる。
1〜2分も行くと高千穂野に着く。
高千穂野は平らな山のピークでもあり、山頂は左手南側林の中にある。
ここに
山頂標
がなければ通過してしまいそうだ。
しかし素通りできない雰囲気が漂っている。
高千穂野は、少し広くなっており落ち葉に埋まった道は、単に道というより、腰を下ろしてまたは寝ころんで青い空を見上げ時を忘れたくなる。
辺りは自然林がどこまでも広がり、自然の中に潤う新鮮な空気を浴びるほど吸えばいい。
耳を澄ませば、小鳥のさえずりやそよ風に揺れる小枝や葉の音、足元の落ち葉の中をせかせかと走る虫の音すべてが重なり、自然の季節を歌うコーラスのようにも聞こえる。
さて、ここに腰を降ろし昼食を取ってもいい。
展望を楽しみながら昼食としたければ300メートルほど先へ下っていく。
直進して少し行くと、
大きな枯れ木
が右手の方から道をふさぐように倒れこんでいる。
この左手を抜けるとすぐ木段となる。
木段の右手には登山者の踏跡があり、そこを下ったほうが歩きやすい。
木段を下ると、気持ちのいい平坦な道となる。
さらに下ると、また快適な道になる。
林の中目を向けるとは見通しのいい空間が広がり、とても気持ちいい。
高千穂野から3、4分も行くと木段がさらに17段ほど続く。
そして、平らな道を14〜5メートル行くと、また40段ほどの木段が続く。
下りきると、右手に標柱が立てられ「高千穂野:0.3km 7分 清水峠:2.8km 65分 天神峠:0.4km 10分」と案内されている。
ゆるやかな傾斜をさらに1分も下って行くと右手に展望が開ける。
ここが
自然の展望所
で、 長さは10メートルもあろうか、芝生のような座り心地のよさそうな草地になる。
北側を望むと、阿蘇五岳が一望できる絶好の展望所になっている。
下の方に目を引くと、南郷谷の田園風景が広がっている。
そこに腰をおろし、足を投げ出し、乾いたのどを潤し、食事をしながら時間が許すまで、貴重な時を過ごすといい。
そしてゆっくり休んだら道草を楽しみ往路を引き返す。
周辺に点在する温泉に時間を頂ければ、さらに登山が楽しく次の登山日が待ち遠しくなる。