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九州山クラブ アウトドアを楽しもう!九州の山々を登山記録として紹介

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大分県の山

四季を通じて素晴らしい・黒岩岳[1502.6m]−上泉水山[1296m]

黒岩山 → 岩峰(約25分)

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展望に満足したら岩場を用心して下り、往路を引き返す。
枯れ山水の源ともいえる自然が作り出す光景に目を奪われながら岩稜を行く。
久住山系には色んな峰がある。 岩ばかりの久住山、原生林の黒岳、草原の涌蓋山、しかしどの山にも負けない感動を与えてくれる。
足元の岩場を用心して下ると、すぐ右手に登ってきた道と出会う。
これを南の方へ久住連山を正面に見て直進して行く。

岩道を過ぎると歩きやすくなり、周りの景色を見る余裕も出てくる。
道は岩稜の右手南側に伸び、すぐ、 右手へ分岐 して下るが、ここも直進して行く。
さらに岩場を過ぎると、気持ちのよさそうな道が 正面の林 に向かって伸びている。

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ここをゆるやかに登り、林の中に入るとすぐ天井は開ける。
周囲に目を向けると、また自然の庭園が広がる。
左手岩場には、真っ赤に紅葉する大きな ドウダンツツジ が枝を伸ばしている。
紅葉の時期に来れば、紅葉の時期が最も美しく見える。
しかし、新緑の時期に来れば紅葉以上に新緑の美しさに感嘆するが、ここに限って紅葉時がいい。
道は、また気持ちのいいササ道をゆるやかに登っていく。
正面には、小高い林が待ち受ける。

その林を抜けると、稜線の右手ササ道をゆるやかに下っていく。
歩きやすい道には、木の根も少なくない。
さらに、岩場を縫うように蛇行し東の方へ歩を進める。
道は、しっかりと踏み固められ歩きやすいが、岩も多く長くは続かない。
視界に映る光景は、どこを切り取っても絵葉書にも勝り、登山中であることさえ忘れてしまう。
適当な岩があれば、腰を降ろしこの景色にすべてをゆだねればいい。

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黒岩山山頂から4〜5分も行くと、左手に真っ白いものに目を引かれる。
見ると、弘法大師か 小さな座像 が置かれている。 真っ白い色は、周りに広がる景色と不自然すぎる。
この座像は、以前は気が付かなかったが、誰が置いたのか知る由もない。
少し行くと、数メートルの、ほぼ直角に切れ落ちた岩場を、幹や岩の端に手を掛け降りていく。
用心して降りるとすぐ 岩場 の登りになる。

登りきると、天井が開け狭い ササ道 をゆるやかに蛇行し下っていく。
少し行くと、また林の道を行く。
黒岩山の稜線はなかなか変化に富んでいる。
林を抜けると正面に大きな岩が現れ、その岩の右手を廻っていく。
その岩は、ムシが巣を作ったような無数の穴が目を引く。
さらに岩が多くなる。 この辺りはミヤマキリシマも多い。

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さらに、林の中を左手へ向きを変え下っていく。
途中道が薄くなるが、踏み跡を確かめ東の方へ下っていく。
林の中を少し行くと、正面に視界が開け傾斜はなくなりササ道になる。
道は狭く、両脇のササに隠れるようにわずかな窪みを見せ伸びている。
ササ道を少し行くと、また展望が開けてくる。
前方から左手にかけ、ササとススキの大草原が広がっている。

しかし、その大草原は林の向こうに見える。
すぐ、林の道をゆるやかに下っていく。
林の中でもササ道が続く。
大草原を見て先を急ぐ気持ちが高まり、ゆるやかな下りについ足は速まるが、林の道も決して悪くはない。
途中 を踏み越えながら、ゆるやかに下っていく。

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2〜3分も下っていくと、正面に視界いっぱいに 大草原 が広がる。
岩稜から時折見かけた待ちに待った光景が、足元から遠く 視界の縁まで目は走る。
岩稜の世界から一変し、気持ちも大草原以上にふくらみ、童心にかえって駆け出したくなる。
大きく息をし、腹が痛くなるほど吐き出し、高まる胸を抑えゆるやかに下っていく。
途中、道は何度か 二手に分かれる が、右手は鈍頂ピークの南端へ登り、カラス岩横の分岐へ通じる。
この道は、黒岩山へは戻らず帰路に通り近道にすればいい。

さらに三叉路に出会う。 ここも左手へ直進して行く。
ササ道は、この辺りから左手へカーブし北の方へ伸びている。
すぐ左手岩を遠巻きに蛇行し、前方に堂々と誇る 岩峰 を目指していく。
右手は、ササに覆われた小高い丘陵が横たわっている。
正面北側には、林の向こうに岩峰が全体の景色を代表するシンボルのようにも見える。
さらに前方左手には、小高い峰の奥に三角錐の目指す上泉水山が姿を見せてくれる。

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ササとススキの道は、岩峰目指して一直線に伸び、 一歩一歩、歩くたびに岩峰は近づいてくる。
ほぼ平坦な道は、気持ちを引きずるように足早になる。
しかし急ぐ必要は全くない。
時間に余裕さえあれば、馳せる気持ちを抑えのんびり歩けばいい。
気持ちのいい道を3〜4分、それ以上時間をかけて歩いて行くと林の中に入っていく。
ここに育つ木は、そのほとんどが アセビ で占められている。
アセビは、4月になると白い可愛い花を咲かせてくれる。
自然の芽吹きを感じるこの時期に、また来れば全く違う光景に出会う。
自然は人の想像を超える美しさを作り出しては消え、さらに姿を変え現れる。
その奥に潜む自然の生きた鼓動に惹かれてしまう。
今、人の生活は、自然と遠く離れてしまい、無機質の乾いた環境で、時間に追われて暮らす日々を常とする。
そんな日常から飛び出し、月に1度は自然に触れ、自然と戯れ遊ぶ時間にまわしたい。

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さて、白い花を思い浮べながらアセビの道を行く。
行く手は、左手へ滑りやすい道を下る。 アセビの狭い隙間を、 迷路 を行くように歩いて行く。
道は、時折ササの葉に隠れ分かりにくい。
また、アセビの道は数本あり迷うこともあるが、前方北側の岩峰を目指せばいい。
アセビの隙間から時々見せる 岩峰 は、さらに迫り次第に岩肌を見せてくる。

岩峰の左手には、上泉水山も丘の向こうに姿を見せてくれる。
アセビの道はさらに続く。 アセビはツツジ科に属し、馬が食べると酔った様になると言うことから“馬酔木”と書かれる。
別名【うまごろし】とも呼ばれる。
3月から4月にかけスズランか鈴鐘のような房を垂らし、こぼれる様に沢山の花をつけ、光沢のある葉とのコントラストがいい。
また、アセビは万葉集でも詠まれている。
【吾脊子に吾が恋ふくらくは奥山の 馬酔木の花の今盛りなり】
ちなみに花言葉は〔犠牲〕となっている。
アセビの道を5〜6分も行くと周囲が開け、気持ちのいいササ道をゆるやかに登っていく。

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さらに1〜2分も登れば、道は二手に分かれる。
右手へ行けば、岩峰の先で一つになる。
ここを直進すると、 岩峰の基部の分岐 に着く。
岩峰はここを左手へ這い上がって行く。
分岐を少しばかり直進し、左手へ岩場を降り戻るように岩峰へ登ってもいい。

岩峰に立てば、展望をさえきるものはない。
久住の山々、黒岩山さらに右手に涌蓋山・目を引くと大崩の辻・その右手に目指す上泉水山が手に取るように見渡すことができる。
展望を楽しんだら岩峰の岩場を下り、さらに急坂を下る。
すぐ右手岩壁の上に、岩峰の基部を右手から登ってきた踏み跡を見る。
ここを直進し、さらに急坂を用心して下る。
下りきると、傾斜はなくなり、すぐ右手から、岩峰を右手へ遠巻きに登ってきた道と出会う。

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