階段の道を行く・酒呑童子山 [1180.5m]
分岐 → 酒呑童子山頂(約30分)
道はすぐ右手へカーブして下って行くと、また階段となる。
この階段も長く、段差も大きい。
しかし徐々に段差は小さくなり、傾斜はゆるんでくる。
倒木をくぐり、85段ほど数えると
分岐に着く
。
左手には
標柱
が立てられ、右手が「スーパー林道:250m」後ろが「小鈴山:580m」そして直進が「酒呑童子山:950m」と案内されている。
ここで、一息つくといい。 この分岐がコースの中間点に位置する。
山頂へはここを直進して行く。
登り口左手には
石仏が祀られている
が、可愛そうにも祠はなく屋根代わりに錆びた波トタン板がかぶせてある。
その石仏を見て、また階段を登って行く。
この階段も段差は大きく、一歩一歩が重い。
しかし、次第に傾斜はゆるみ17段ほどで登りきる。
スズタケの道をゆるやかに登り、
3本ほど束になって倒れた幹
をくぐり、斜面の道を行く。
道はここから下りだし、すぐ平坦になる。
この辺りのスズタケは、丈が低い。
頭上に倒れかかったスギの下を通り、左右に蛇行し行くと、また階段になる。
階段は、右手にカーブしながら14段ほど数える。
少しばかり登り平らな道を4〜50メートル行くとまた登りになる。
スギの倒木を右から左手へくぐり15〜6段を登って行く。
分岐から5分ほど経つと、平らな道に露岩が現れる。
これらの岩は、歩行を妨げるようなものではない。
この辺りの木は、何故か右手から頭上に倒れかかっている。
少し行くと、また倒木をくぐる。
さらに、木の根も含めて30段ほど登り、倒木をくぐり抜ける。
道はすぐ、左手はカーブし、10メートルほどゆるやかに登ると、
また階段になる
。
33段ほど登り、数本のリョーブの木をくぐって行く。
階段は途切れ途切れに果てしなく続く。
なぜこうも多くの階段をつける必要があったのか、急坂ばかりでない。
ゆるやかな登りにも付けられている。
階段の記録を取りに来たようなものでシャッターを押すのに気が重い。
スズタケの道は、根が縦横に這ってはいるが、表土が流される懸念があったのか、階段の、あまりの多さについ愚痴がでてしまう。 擬木も軽くはない。工事も大変だったろう。
これだけの階段を作れば、経費もかかったであろう。
こうした事業費は、国定公園内の自然歩道であれば、管理者である県に2分の1の補助がある。
国定公園以外では3分の1の事業補助がある。
ここは、「レクレーションのもり」に指定され国からの補助もあろうが、地元負担も考えられる。
階段の多さに、いろいろ考えてしまうが、ここまで考えると、楽しい山歩きは意味を無くしてしまう。
階段の山も山頂に立てば気分は変わり、思い出として残る。
辛抱して一歩一歩登っていく。
7〜8分か10分、それ以上かかってもいい。
無理せず、随時足を休め登って行く。
果てしなく続いた階段を登りきると、道は傾斜をゆるめてくれる。
道には、落ち葉も多く歩きやすい。
気持ちのいい道を、右手へカーブしゆるやかに下って行くと、 道は平になり、門を通るように、2本の木の間を通り抜けていく。
すぐ倒木を左手に避けるように、スズタケの道を行く。
長い階段を辛抱して登っただけ者に与えられるお土産みたいなもので、ひと時快適な歩行が楽しめる。
足の疲れも徐々に抜けていく。
2本の木を通り抜け1、2分、幹をくぐって右手へゆるやかにカーブし下って行く。
道の両脇は、相変わらずスズタケが生い茂っている。 しかし、道は歩きやすい。
平らな道を少し行くと、また
自然の門柱のような2本の木の間
を通り抜けていく。
前方には酒呑童子山が樹間に見えてくる。
平坦な道
はなお続く。
道には、落ち葉やスズタケの葉が、クッションの役目を果たし気持ちいい。
道は広くはないが、歩くには充分で支障はない。
左手へゆるやかにカーブして行くと、途中大きな木が株の裏側を見せ倒れている。
その株は、たくさんの石を抱え込んだまま倒れている。
幸か不幸か、そのため
北東の方に展望
が得られる。
さらに、ゆるやかにスズタケの道を登って行く。
すぐ、右手へカーブし10メートルほど平らな道を行くと、左手へゆるやかにカーブしまた登って行く。
さらに倒木を乗り越えて行くと、少しづつ傾斜を増してくる。
道には、雨水に洗い出されたのか、木の根がむき出し右手へよけていく。
見上げると、
頭上に倒木が幹の中途で折れている
。
これも台風の仕業か、すぐ、倒木の右手株元を通り抜けていく。
3〜40メートルも登ると、また気持ちのいい平らな道になる。
正面には酒呑童子山が、目前に姿を見せてくれる。
石を抱え込んだ倒木から、5、6分も経つと、右手足元に
黄色の小さな立て札
が立てられ 「山頂まで5分 人吉カメさん」と書かれている。 人吉、カメさんの立て札も各山に見られる。
そしてゆるやかに登りだす。道は次第の傾斜を強めて行く。
しかし、ありがたいことにまた平らな道になる。
道には、コケむした倒木が転がっている。
さらに、
右手から倒れかかる数本の木
をくぐり、また登って行く。
道は、スズタケの間を縫うようにゆるやかに伸びている。
この辺りは、倒木が多い。
少し行くと、また右手からもったいないような大きな木が、道を越え倒れている。
この倒木をくぐり、狭いスズタケの道を1分余りゆるやかに登って行くと、また倒木を踏み越えて行く。
右手へわずかにカーブし登ると、岩道になる。
岩道には、鎖が左手に垂らされている。
しかし、まだ鎖を手にする必要はない。
岩道を少し行くと、
岩場の登りになる
。
岩場では、足場を確認しながら一歩一歩登って行く。
安全のため、鎖を手にしたほうがいい。
急な岩場では、前に倒れすぎると安全なようでも、滑りやすくなる。
この岩場を登れば山頂に着く。