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福岡県の山

全国有数の修験霊山・英彦山 [ 中岳:1200m , 北岳:1180m ]

北岳(望雲台経由) → 高住神社(所要時間:約55分)

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中岳からは20分以上みた方がいい。 北岳山頂中央部には拝殿が建てられ、山頂標は左手西側の小高くなったところに立てられている。

拝殿の裏手にはロープが張られ、その中に前垂注連(まえだれじめ)が張りまわされ、 神聖な場所として禁足地 となっている。 ここが天之忍穂耳尊が降臨されたと場所だと言われている。
目を向ければ次第に神々しさが漂ってくる。
ここでも少し体を休めればいい。

道の右手には、標柱が立てられ「中岳:0・8km 南岳:1・0 鬼杉:2・2km 奉幣殿:3・0km」さらに行く手を「高住神社(豊前坊):0・9キロメートル」と案内されている。
高住神社への道は、 左手に拝殿を見て東の方へ伸びている

すぐ先左手の神聖な禁足地に目がいってしまう
北岳の標高が最も高いところは、この禁足地かも知れない。

山頂から少し下り、すぐ左手北側へカーブしゆるやかに下っていく。
道はさらに左手へカーブしていく。

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a-30138.jpg立派な御社
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眼下に、まだ新しい英彦山小学校を見ながら下っていくと、道はすぐ急坂となる。
下りにくいところはロープが張られている。
正面には 犬ヶ岳へ続く一の岳が目に入る

倒れた木を越え、4〜5分も蛇行しながら下っていくと、右手に岩場が切れ落ちており、ここには鎖が取り付けられている。
ここを下っても良いが、数メートル直進して右手へ回り込み、 ロープを手に岩場を降りる と、鎖場の下に出る。
さらに岩場を下っていくと、すぐ 平らな道 となり、心底からホットする。

平らな道を少し行くと、右手に標柱が立てられ、「高住神社:0・6km、英彦山1・1km」と書かれている。
高住神社までの距離は0・6キロメートルと書かれてはいるが、ここからガレ場が延々続き、それ以上の距離に悩まされる。
下る前に、ここで少し足を休めればいい。
道は、その標柱から左へカーブし下っていく。
ここには、路面に鎖が垂らされてはいるが、特段鎖が必要な場所とはいえないが、安全確保は何事にも最優先したい。
すぐ右手に 白く塗られた意外な階段 が架けられ、53段ほど数える。
ここを下ると、石混じりの歩きにくいガレ場の道が続く。
右手には、トラロープが張られている。

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階段を下り、歩きづらい斜面の道を1分も下ると、左手に登山者を圧倒するような大きな岩壁がある。
この岩には「溶岩の壁」と書かれた白い案内板が立てられている。
この案内板は、福岡県立田川高等学校と直方営林署の連名で立てられている。

道は「溶岩の壁」と別かれるように、右手へカーブし歩きづらい岩道を下っていく。
岩は、叩き割ったような角がある岩で、一歩も目をはなせない。
この辺りは、人工林はなく落葉樹ばかりで占められ、新緑の季節はまぶしいほど美しい。

「溶岩の壁」から2〜3分も下ると左手に 「救世安民」と書かれた自然石の碑 が立てられている。
相変わらず岩道が続く が、よく見ると自然のままの石道ではなく、 所々に歩きやすいように人の手が加えられ、 石を敷きなおしたような箇所 もある。
もしこれが人の手によるものだとすれば、山伏が築いたかどうか分からないが、これは想像を絶する大変な労力が必要であり、驚きとともに有り難さが伝わり足は軽くなる。

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石碑から7・8分も下り、右手へカーブしていくと右手斜面に白い案内板が置かれており、県内で最も優れた「シオジ林」として紹介されている。

北岳のシオジ林
県内でもっともすぐれたシオジ林です。 シオジは岩の累積した湿気の多い谷間を好みます。樹高25メートル・直径1メートルにも達する木があります。 林床に円形に葉を広げたミヤマクマワラビを伴っているのが特徴です。 高木層には、シオジのほかに、サワグルミ、ミズメ、アサガラ、イタヤカエデなどがあり、高木層、低木層には、ヒコサンヒメシャラ、ヒナウチワカエデ、チドリノキ、ツリハナ、タンナサワフタギ、草木層には、サイコクイボタ、ハナイカタ などが生育しています。
<福岡県立田川高等学校 田川営林署>

道の周辺には、案内板に書かれているとおり、深い緑色のコケで覆われた岩道が続く。
シオジ林から岩道を4〜5分も下ると、道は├字形に分岐し 右手に標柱が立てられている
標柱には「望雲台:0・1KM 北岳:1KM 中岳(上宮):1・2KM」と書かれている。
周囲には 奇岩 が目に付く。

高住神社へは直進していくが、右折して望雲台へ寄り道することとする。
望雲台は、平坦な道を右へそして左へカーブし100メートルほど行くと大きな 岩壁 の前に出る。
岩壁はミゾのようにくびれ、そこに足をかけるには程良い形に掘り込まれている。
また上の方から頑丈そうな鎖が岩溝の右手に張られている。 鎖に手をかけ、足に重心を置き登って行く。

体はできるだけ地面に対して垂直に立ち、腕ではなく足で登ることとする。
途中、鎖は左手に変わり、用心しながら1〜2分登れば岩壁に立つ。
岩壁に立つと、正面が開け、岩壁は右手から反時計回りに弧を描くように張り出し、正面まで伸びている。
すぐ 右手へ岩壁を登り、その岩壁に付けられた細い道を行く
左手は切れ落ち、高度に弱い人は目をそらした方がいい。

右手岩壁に付けられた鎖を手に、足元を確認しながら平坦な道を行く。
すぐ一般道と変わらぬ道となり、岩壁に沿って行くとまた岩壁の前に立つ。
この岩壁も6〜7メートルあり、高さは先の岩壁と変わらない。
この岩壁にも足場が彫られ、鎖を手に登って行く
ただ第一歩目が高く、左手の岩に左足をかけ登っていく。
用心しながら、鎖を手に登りその岩壁に立つ。

足元の岩壁は、ただ足を置く幅で手摺が付けられている

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ここ望雲台からの展望は素晴しく犬ヶ岳への稜線が一望できる。
岩肌を見せる一の岳が目前に迫っている。

望雲台の展望に感嘆しながら目を引くと、 足元はほぼ垂直に切れ落ち 体全体が吸い込まれ、釘付けにされる。
眼下に這う 車道を走る車は米粒のように小さく見え 、 見事な高度感を酔ってしまう。
その場を離れることさえ忘れてしまう。 ちなみに、高度は130メートルに及ぶという。

高鳴る胸を押さえ、やっとの思いで我を取り戻しその岩壁を下る。
下りは、首からカメラや物を掛けていると、足場が見えにくく、リュックは体に固定したほうがいい。

後は、岩壁の道を用心して抜け、さらに岩壁を降り 三叉路 へ往路を引き返す。
ここから標柱に従い、右折し高住神社の方へ下って行く。
三叉路を1分も下ると、正面に棒状にそそり立つ岩が見え出す。
さらに1分も行くとその棒状の岩の前に着く。

棒状の岩といっても、近寄ると圧倒されるほど大きく、頂点には、スギや自然林を生やしている。
右手にも 奇岩 が林立する。
さらに先に不思議な形をした同じく棒状の岩に、 こけしのような岩 が見える。
これが逆鉾岩と名付けられている。
左手屏風岩の前に立つと、こけしのような逆鉾岩のほか筆立岩と名付けられた岩があるが、この他に名もない棒状の奇岩が多い。

これらの岩は、説明板によると、火砕流が固まってできた凝灰角礫岩で長い年月の浸食作用によって、このような形になったと書かれている。
逆鉾岩は天然記念物に指定されているという。

さて、屏風岩を下って行くが、 この辺りはスギの巨木が多い

逆鉾岩(右下)・屏風岩・筆立岩(左上)
英彦山は400万年前の火山活動によってできました。 この一帯に見られる凝灰角礫岩で、かっての火砕流が固まってできたものです。 それが、長い年月の浸食作用によってこのような面白い形を残しています。岩上には、ヒノキ・ツクシシャクナゲ・ゲンカイツツジ・イワタバコ・イワギボウシが生息しています。 これより上方の標高1000m以上の地域は後に噴出した安山岩からできています。
<福岡県立田川高等学校 田川営林署>

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さらに2〜3分行くと正面左手には、道に沿って大きな杉が、登山者を迎えるように整列している。
大きなスギに目を奪われながらも、さらに1〜2分行くと 踏石を敷き詰めたような所を下っていく
ここから3〜4分も下っていくと 高住神社 に着く。

高住神社境内には樹齢850年から900年といわれる天狗杉がある。
高住神社は、1624年細川忠興公と鍋島勝茂公の寄進により建立されたが、その後焼失してしまい、1663年鍋島勝茂公により再建されたと言われる。

高住神社の境内を通り抜け、車道に出ると常時茶店が営業され、目前で焼もちを醤油をつけ焼いてくれる。
登山中の胃袋には有難い食料となる。

天狗ラインと呼ばれる県道500号を200メートルほど行くと、左手に 石畳の遊歩道が分岐 している。
車道右手には「九州自然歩道」の説明板が立てられている。
左折し石畳の遊歩道を少し行くと左手に説明板が立てられ、「石畳」について説明されている。
石畳を1〜2分も行くと右手に道標が立てられ「別所駐車場:2・5km、豊前坊:0・4km」と案内されている。
石畳は、この標柱までは整然として美しいものであったが、ここを過ぎると石畳は少しずつ乱れてくる。

標柱からほぼ平らな道を2分ほど行くと、 道はスギ林の中に吸い込まれるように伸び 、これまで並行して通っていた右手車道は、ここで右折し遠ざかっていく。
大きく育ったスギ林の中は、日差しはとざされ薄暗いが、広く平坦な道は 快適な歩行が楽しめる
沿道には、所々に木製のベンチが置かれ、気持ちに合わせ一息とるといい。

石畳は、英彦山の峰入りの山伏の道であり、また耶馬溪へ往来の生活道でもありました。
こまかい細い道が山伏たちに踏み広げられている。
そこに石畳が敷かれたのですが、現在では、この付近にだけ残っています。

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スギ林の平坦な道を行くと、右手に県立英彦山青年の家が見えてくる。
左手には、種田山頭火が英彦山を登り、高住神社・豊前坊へ旧参道を越えたとき、師と仰ぐ、荻原囲泉宛に書かれたとされる詩が読まれている。 右手の木の枝には 小鳥の巣箱 も掛けられている。

散歩気分でのんびりと2〜3分も行くと、左手に標柱が立てられ「豊前坊:1・0km、別所駐車場1・9km 銅の鳥居:2・8km」と案内してくれる。

英彦山青年の家を通り過ぎる頃「針の耳」といわれるところで、右手に小さな案内板が目に付く。
長時間の歩行に、快適な道も足はだるく重たくなり、「別所駐車場」までの距離が気になってくる。
駐車場はまだか、そんな思いが気持ちを次第に支配してくる。
しかし、焦らずベンチで一息つき歩道の快感を味わったほうがいい。

標柱から4〜5分も行くと、道は左へゆるやかにカーブし登っていく。
その左手にも標柱が立てられ、「豊前坊:1・3km、スキー場を経て別所駐車場:1・6km」と書かれている。
そこを登りきると、道はさらに右手へゆるやかにカーブし下って行く。
下り始めた左手には、「バートライン入り口」と書かれた案内板が立てられ、道は左手に分岐しているが踏み跡は薄い。

ここを直進し、広い道を下っていく。 道には、縁石はしっかりと敷かれているが、歩く部分は平たいコンクリートを割ったような小石混じりの道を下って行く。
少し行くと目前が開け、左手の石段を数段登ると、コンクリート造りの立派な高巣原休憩所に着く。

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