歴史と修験の山・宝満山 [ 829m ]
登山道入り口 → 一の鳥居(所要時間:約35分)
鳥居をくぐり入山すると、そこはうっそうとした自然林が登山道を覆い、右手には小さな沢が流れ大きな岩から滝のように音を響かせ流れ落ちている。 その音が人の気配を消し、山中深い空気が漂ってくる。
また左手、岩の上には、
朱色に塗られた式部稲荷神社奥の院
が神々しさを一層高めている。
岩の多い道は歩きづらいが、多くの登山者にしっかり踏み固められ、道をはずすようなことはない。
すぐ自然石で作られた側溝を越え岩道を行く。
少し行くと目印のような
コケむした岩
の左手を通り左手へカーブして登って行く。
正面には大きなスギが幹を伸ばし、その右手には祠がひっそりと安置されている。
ここには「
九州自然歩道
」と書かれた案内板が立てられ、山頂への道を教えてくれる。
ここを左手にブロックや木段が付けられた急坂を登り、さらに右手へカーブして行くと右手に安全のためのロープが張られている。
左手斜面には、岩の上に数本の木が大きく幹を立てている。
ブロックの階段を登り、さらに岩の多い道を左手にカーブし登っていく。 この辺りも右手にはロープが張られている。
道は少し傾斜をゆるめ、コケむした露岩をよけながらゆるやかに登っていく。
登山道入り口から岩の多い道を7〜8分も登ると
林道
に出会う。
左手には
九州自然歩道と書かれた四角い案内板
が立てられている。
ここに車を駐車させ、登山する人もいる。
登山道はこの車道を横切り、直進して伸びているが、右折して林道を行くこともできる。
車道を横切り直進すると、
V字にえぐられた狭い道
を行く。
少し行くと左手に、手で曲げたような幹が目を引く。
道には平成16年9月来襲した台風18号や21号の影響か、葉や小枝が積もるように散乱している。
さらにシダの多いミゾ道を行く。
林道から、4〜5分も行くと、道は右手へ分岐し数メートル登って行くと、展望が得られ目指す宝満山の頂を見ることができる。
道は、戻ってもいいが数メートル先へ進むと元の道に出会い、左手に
白とオレンジに塗り分けられた鉄塔
が目に付く。
狭い道を右手へ10メートルも行くと、右手に急坂が下っている。
そこにはプラスチック製の滑り止めが付いた
黒い階段
が付けられ、らせん状に下っている。
ここを下り林道を行ってもいい。
さらに直進し、
ほぼ平坦な狭い登山道
を行く。
浅いミゾ道を少し行くとミゾはさらに深くなり、吹き溜まりのように落ち葉が溜まっている。
左手には時折スギ林を目にするが、全体として細尾根に生える自然林の中を北の方に向かって行く。
宝満山
古くから御笠山、竈門山と呼ばれ、信仰の山として崇められていた。 平安時代には伝教大師最澄が中国へ渡る時、航海の安全を祈って以来、仏教が栄え江戸時代には山伏たちが修行に励んだ。 山中にはその名残りの坊跡や窟、またカマド岩や益影の井など伝説に彩られた場所も多い。 明治初めの神仏分離令により、現在は山頂に竈門神社上宮が、麓に下宮が鎮座するのみである。
<大宰府市>
すぐ正面には行く手を倒木がふさぎ、これをくぐるか、若しくは右手の薄い踏み跡を辿る。
さらに右手から倒れかかる木をくぐると、
道は平らになり歩きやすくなる
。
左手自然林の奥にはヒノキ林が広がり、両脇には小竹も生え一面を覆い尽くしている。
鉄塔から5〜6分経ったろうか、右手へ1メートルほどの段差を降りると未舗装の林道に出会う。
林道を左手へゆるやかに登っていくと、右手東側に大きなため池を目にする。
さらに林道を30メートルも行くと
┤字形の三叉路
になる。
その正面左手角の数メートル奥には、
祠
が安置されている。
この三叉路を数メートル行くと、左手に
「九州自然歩道」と書かれた四角い案内板
が立てられ、さらに7〜8メートル行くと
Y字形の三叉路
になり、右手へ少し下ると溜池を見ることができる。
山頂は踏み跡がしっかりした左手の道を取る。
少し行くとまたY字形の三叉路になる。
左手には
道標
が立てられ「一の鳥居:0.4km 宝満山頂:2.2km」と案内されている。
ここを右手へ下って行くと、また溜池を一望することができる。 ここで一息ついてもいい。
山頂は分岐へ戻り、道標に従い人の背丈より深い
ミゾ道
を行く。
そのミゾ道には、JRの枕木のような木が階段代わりに敷かれている。
しかし、そのミゾ道は次第に浅くなってくる。
両脇の土壁は湿気が多いせいか深緑色のコケに染まり、
シダ
が長い葉を伸ばしている。
木段を数段登れば傾斜はゆるみ、両脇はヒノキの植林地を見て、歩きやすい平坦な道を少し行くと、またミゾ道になる。
ミゾ道には、木段が付けられ段差は大きい。
さらに傾斜のある
自然石の階段
を登っていく。
道沿いは自然林に覆われてはいるが、奥の方に目をやるとヒノキ林が広がっている。
すぐ赤土剥き出しの裸地を行くとすぐ林道に出会う。
右手には、
標柱
が立てられ「竈門神社:1.2km」と案内されている。
山頂は、林道を横切り直進して行く。
登山道入り口左手にも標柱が立てられ「一の鳥居:0・.2km 宝満山:2km」と案内されている。
林道を横切ると、また道は
軒先まであるような深いミゾ道
になる。
ここにも大きな段差に木段が付けられている。
深いミゾ道を抜けると、露岩が多くなる。
岩道を左手へカーブし、さらに岩道を登っていく。
傾斜は。大きく、山頂はまだまだ遠く、無理はしない方がいい。
この辺りは、自然林に囲まれているが、その奥にはヒノキ林が広がっている。
左手下の方には先の林道が見え隠れし、自動車の排気音が聞こえてくる。
林道から2分余り登って行くと、右手にある2本の幹に青いペンキで
「日本の中高年 ガンバレ」
と書かれている。
さらに左手へ露岩の多い道を少しばかり行くと、赤い地肌剥き出しの
広い道
になる。
赤い土は、岩のようにしっかり固まり、雨後は滑りやすい。
さらに露岩の多い道は、足元に目を取られ周囲に繰り広げられる豊かな自然の変化に目を移すことができない。
1〜2分も登ると道は狭くなり、所々階段状に敷かれた岩道を行く。
3分余り登ると
道は二手に分かれる
が、どちらを行ってもいい。
三叉路を直進して岩道を登ってもいい。
左手へ赤土の段差を登ると、目前に高い鉄塔が天高くそびえている。
ここを少し登ると内山林道終点に出会う。
ここまで車で来ることができる。しかし、車は道沿いの空地に止めるしかない。
林道に出ると、右手にはベンチが用意されている。
その先には、
道標
が立てられ「竈門神社:1.4km」と案内されている。
ここには数本の桜も植えられ、花時街中で見る桜よりなぜか美しく感じる。
山頂へは、林道を横切るように直進して行く。
その入口にも道標が立てられ「宝満山頂:1.7km 三郡山頂:4.2km」と案内されている。
さらに九州自然歩道の説明板も立てられている。
ここから、
自然石の石段
を登っていく。
ここは、九州自然歩道の宝満山登山口(内山林道終点)です。 ここから上宮のある宝満山までは、1時間半の道のりです。 急な石段もありますが、修験の山としての史跡も数多くあり、山頂からの展望は抜群です。
<環境庁 福岡県>