平戸のマッターホルン・志々伎山 [347.2m]
展望〜山頂(35分)
山頂を目前にして下っていくのは意に反するが、これは仕方がない。
コケむした露岩をよけ、大きな傾斜を数メートル下ると右手へカーブしゆるやかに登りだす。
少し登り、露岩を越えるとまた下り始める。
少し下るとまた登りだし、左手へカーブしていく。
すぐ傾斜をゆるめ、ほぼ平坦な道を行く。
左手樹間には巨大な岩の壁面が目に入る。
少し行くと、幹先に青いタオルが結ばれた倒木をくぐっていく。
そして左手へ、反時計回りに山頂岩峰を回りこんでいく。
この辺りもノシランが多い。
すぐ辺りの様相が変わり、小竹が多くなる。
露岩の段差を登り、左手の幹に巻かれた赤いテープを見ると、左手へ分岐する。
左手へ10m足らず行くと、正面岩壁のへこんだところに
小さい祠
が静かに安置されている。
分岐へ戻り、元の主道を直進するように左折して行く。
分岐から10m足らず進み、右手のコケむした岩に触れるとまた二手に分かれる。
足元には加工石が置かれているが、何の石かわからない。
分岐を左手に道を取り、ロープを手に急坂を左へカーブし下っていく。
傾斜は大きく、山頂を前に下るのがもったいない
すぐ右手へカーブすると傾斜はゆるみ、ゆるやかに登って行く。
さらに左手へカーブし岩の段差を登って行く。
少し下ると、また左手へカーブし登って行く。
足を休めさせるためか、道はまた下りだす。
この辺りはロープが多い。
ロープを手に下りきると、
ロープは十字
に張られている。
道は右手へ分岐し下っているが踏み跡は薄い。
ロープをくぐりさらに直進し登って行く。
左手へカーブすると、
長いロープ
が付けられている。
特段ロープを手にする必要はないが、雨後は滑りやすい。
しかし、このロープは登り以上に下りに役に立つ。
途中、ロープをくぐり手に持つロープを右手に持ち変えながら、さらに登って行く。
傾斜も大きい。
2〜30m足らず登ると、ロープはなくなり右手へロープをくぐって鋭角にカーブし登って行く。
右手へカーブすると幾分傾斜をゆるめ登りやすくなる。
しかし、右手は大きく切れ落ち、バランスを崩せばあぶない。
10mも登るとまたロープが張られ、左手へカーブし登って行く。
さらに5〜6m登って右手へカーブし、
倒木
をくぐり左手へカーブして行く。
数メートル行くと下り始め、岩の段差を下って行く。
道の両脇はノシランが多く、
光沢のある青い実
をつけている。
数メートル下るとまた登りだし、7〜8m登ると道は二手に分岐する。
山頂は左折していく。
直進し数メートル行くと、両脇に巨岩が行く手をふさぎ、左手岩の基部はビバーグを誘うようにへこんでいる。
分岐へ戻り、右手へロープをくぐり、
階段状の岩
を登って行く。
傾斜はなかなか厳しい。
さらに、ロープを手に露岩をよじ登っていく。
道は、山頂岩峰を反時計周りに回りこみ、東側斜面を北側へ一機に登って行く。
事前に地図を見ておけば、山頂は間近であることは容易にわかる。
最後の登りにはロープが余すところなくつけられ、ロープをくぐり左手へカーブして行く。
すぐ右手へカーブし、斜面から突き出た岩をよけ狭い基部を行く。
ゆるやかな傾斜を少し行くと、道は左手へカーブする。
右手は急角度で落ちているが、自然林が密生し
危険を感じることはない
。
さらに右手へカーブし岩の段差を登って行く。
この岩には、どこから染み出してくるのか、じっくり濡れ滑りやすい。
少し行くと、正面に道をふさぐように
岩壁
が現れ、横切るように用心して登って行く。
そして岩壁の縁を行く。踏み跡は極端に狭い。
岩壁を過ぎるころ、岩のオブジェを見る。
右手足元はさらに狭く、右手は切れ落ち油断は禁物。
後ろを振り向くと、自然の造形がいい。
さらに左手へ、幹に助けられ岩場をひと登りすると、正面に目指す志々伎山山頂が視界に飛び込んでくる。
山頂に立つ人影もはっきり見える。
さらに狭い道を登って行く。
右手は怖い。しかし距離はない。
道沿いには、時折に見せてくれる赤い椿に癒される。
そして、左手へ斜面を登り
岩場
に立つと、西側に視界いっぱいに大海原が広がる。
目を下げると、足元は切れ落ち足が震えてくる。
大休止は、狭い山頂を降りここで取ってもいい。
さて、右手北側へ最後の岩稜を行く。
とは言っても、ゆるやかな土道は歩きやすい。
突き立つような山頂岩峰も、一歩一歩近づくごとに沈んでくる。
展望岩から1〜2分も登れば
山頂祠
前につく。
展望は、四方さえぎるものはなく、遠く五島列島も見えるという。
北側に目を下ろすと、駐車場も目に入る。
すぐ右手には、寝そべりたいような屏風岳を目前にする。
東の方へ目を落とすと、地図に見るくびれたところがはっきり分かる。
さて、腰を降ろし飲みたいものがあるが、山頂は狭い。
人がくれば譲れる場所がない。
窮屈な場所より、ゆっくりできる場所を探すのもいい。
時間があれば、もう一つ欲を出し平戸島最高峰の安満山を登るのもよし、観光資源に恵まれた平戸観光も捨てがたい。
平戸の歴史に触れるのも悪くはない。