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大分県の山

久住山へ直登・久住山 [1785.8m]

扇ヶ鼻山頂 → 登山口(約90分)

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扇ヶ鼻を目指し、分岐を右折してさらに平坦な道を行く。
2〜3分周辺の景色に目をとられながら快適に歩を進めると、ゆるやかに登りだす。
さらに2〜3分登ると 三叉路に着く
ここにも標柱が立てられ、右手扇ヶ鼻、直進して赤川登山口と案内され、山頂下山後、赤川登山口へ道を取る
標柱は、白文字と黄文字で2本立てられている。 ここを右手に山頂へ足を向ける。
道は、石が多く歩きにくく、 次第に傾斜を増してくる。
1〜2分も登ればさらに傾斜を増し、急坂を一登りすれば山頂に着く。
正面の大きな岩の左手を少し行くと、山頂のシンボリックな岩の下に 山頂を示す標柱 が立てられ、1698mと標高が書かれている。

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ここからの展望も素晴らしい。
正面、北西の方を見ると湧蓋山が、優しい姿を見せてくれる。
その右手に目を引くと、黒岩山・上泉水山が静かに横たわっている。
さらに北東から東の方には、星生山のなだらかな稜線が浮かんで見える。
さらに右手へ転じると、天狗と中岳が高さを競い合っているようにも見える。
その右手には、 久住山 が他の山々と一体となって絵画を見るように収まっている。
ここに来るまで 歩いてきた軌跡 を、目で辿りながら「よくもここまで来たもんだ」と武田鉄也の歌を思い出す。
気を取り直して先の方へ足を運ぶと、岩を載せたもう一つの峰がある。
距離は100メートルもない。 この峰は、扇ヶ鼻より少し低い。
道はさらに伸び、岩井川岳にも通じる。
そして、山頂へ戻り今一度久住の山々に目を向けると、視界いっぱいに広がる絶景に、時の流れを忘れ、つい腰を下ろしてしまう。
腰を上げるのは容易でないが、時計を見て重い腰を挙げ久住の山々に、心でそっと別れを告げ下山する。
岩の多い急坂を下り 三叉路 に出る。
ここを標柱に従い右手「赤川登山口」にとり、ゆるやかに草原を下って行く。

1分もほぼ平らな草原を行くと、傾斜を増してくる。
ここから急坂の連続になる。
雨後は滑りやすく、用心して狭い道を下って行く。
踏み跡はしっかりしてはいるが、 狭い道には所々に露岩がある
急坂を2〜3分ほど下ると、1メートルほどの段差を下る。
右手には、小さ目のロープがつけられている。
この急坂は、辛抱して久住山を登った分だけ下ることとなるが、標高差は90メートルほどで、 大きな差はない。
道沿いにはミヤマキリシマの小枝に赤いテープが巻かれ、登山口への道を確認できる。
依然として真っ黒い滑りやすい急坂を下って行く。
急坂を急げば危険が近づく。
一歩一歩用心しながら下って行く。
後ろを振り返ると、扇ヶ鼻の斜面には、 真っ黒い岩 がいろんな形をして散らばっている。

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道には露岩もあり、目は足元から離せない。
足を休め、前方眼下に目を下ろすと、樹海が果てしなく広がり、その背後に阿蘇五岳も遠望できる。
山頂下の急坂を10分ほど下ると2〜3メートルの岩壁に差しかかる。
ここを用心して下って行く。
この辺りは岩が多く、用心して一本道を蛇行しながら下って行く。
岩壁から、5〜6分も下りたころ、右手に自然展望台がある。
しかし、道から見る景色と変わりないが、わずかばかりの平地がある。
しかし展望台への道はほとんど消えかかり分かりづらい。
少し下ると、 左手に標柱 があり、黄色の文字で「扇ヶ鼻」と書かれている。
道はここから左手へカーブして行くと、傾斜はゆるみ歩きやすくなる。
すぐ平坦な斜面の道になり、正面の尾根へ向かっていく。
しかしその尾根を登ることはない。
久しぶりの平らな道に、力は足から湧いてくる。
右手眼下に広がる樹海も美しい。
そして道はゆるやかに下りだす。
左手には枯れたススキがそよ風に揺らいでいる。

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ススキの道はすぐ林の中に伸び、少し登って右手へカーブしていく。
林の中は、日があたらず湿気を帯びている。
ほぼ平坦な道をゆるやかに蛇行して行くと、左手に赤いプラスチックの支柱が目に入る。
右手にコケむした岩を見て、段差を登ると林を抜ける。
そこをゆるやかに登り、道の両脇に枝を張る アセビの木の間 を抜け、すぐ先にある大きな二つの岩の間を通って行く。
周囲は、膝ほどまでのササ広がり、その中に数種類の木が生えている。

足元を見ると 白いリンドウの花 に目を引かれる。
この斜面に育つリンドウは、紫色が抜け縁だけに淡いブルー色が残っている。
ササ道をゆるやかに下ると、 正面は見渡す限りの絶景 が広がっている。
歩きやすいササ道はしばらく続く。
傾斜にあわせて下っていけば、自ずと早くなる。
しかし、下りは体重以上に重力が足の各所にかかる。 意識して速度を落とし下った方がいい。
そして、途中、腰を下ろし一息ついて視界に広がる絶景を楽しめばいい。
登山口まで、まだ1時間ほど時間がかかり急げばあせってくる。
岩を通り過ぎ2〜3分ほど経ったころ、左手に目を向けると、 斜面の向こうに 久住山が独特の形を見せている
その右手奥には、稲星山の稜線も見せている。

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後ろを振り返ると、なだらかな鈍頂の扇ヶ鼻が次第に遠ざかっている。
山頂の岩も、黒い点としか見えない。
二つの岩から10分も下るとササの群生には、ウツギの木が多くなる。
その間には、ミヤマキリシマも白っぽいササの中に彩りを添えている。
道は黒っぽい土にササが無数の根を伸ばし、滑り止めにもなっている。
さらに2〜3分下ると、 表土が雨水に流され小さなミゾ状 になり、足元を見ながら下って行く。
ウツギの多い道を、3〜4分ゆるやかに下って行くと、 アセビの木 が目立ってくる。

アセビの中は日が入らず、黒土は滑りやすく、 下りばかりで登りはない。
林を抜けると日が差し込み歩きやすい 平坦な道 になる。
平坦な道が足の疲れを取ってくれる。
アセビが多くなって2〜3分経ったころ、道は歩く場所だけが掘り込まれたようになる。
少し行くと、1メートルほどの段差を下りる。
右手には、細いロープが付けられ、 そこに、足を取られないように用心して下る。
少し下ると、 三叉路 になる。
一瞬迷うがどちらを行ってもいい。
正面には大きな岩があり、それを避けるように左右に踏み跡ができ、岩の先で1本の道となる。
三叉路から少し下ると、黒い土道は、さらに滑りやすくなる。
頭上の小枝には、 幅広の赤テープ が巻かれている。

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道には木の根が、階段状に横断している。
さらに林の中に入り、湿った道を行くと、左手へカーブして下り歩きやすい道を行く。
途中、右手には珍しく松の木を見かける。
少し下ると展望は開け、左手に 久住山がその山頂を見せている
久住山を遠くに見て、懐かしい感じもする。
後ろを振り返ると、扇ヶ鼻の山頂が樹海の上に薄く、その姿を見せている。
思わず手を振りたくなる。
山頂の大きな岩は、さらに小さな点としか見えない。
友人知人とでも別れるように、感傷的な気持ちを覚えながら、向きを変えゆるやかに下って行く。

岩のある三叉路から、5〜6分も経ったころ、道の両脇は ススキの原野 となる。
道はゆるやかに下り、歩は体を引っ張るように前へ進む。
すぐ 平坦な道 になり、快適な歩行が疲れを忘れさせる。
ススキの道はどこまでも続く。
このまま歩いて登山口に着けばと、思ってしまう。
今、自宅廻りや公園を歩く人をよく見かける。
それも、それぞれ目的があってのことであろうが、ここでは目的を果たすに余りあるものがある。
特に気分がいい。
自然は人が作れない思いがけないものを与えてくれる。
自然の不思議や感動、庭や公園では比較にもならない季節の移ろい、そして一歩一歩の汗に、体中から毒素が抜け出していくような快感等々素晴らしさがある。
平坦な道をしばらく行くと右手に 一本の木 が木陰を作ってくれる。
ここで腰をおろし、ススキの海原を流れる風を懐に取り込み、一息ついてしまう。あまりの気持ちよさに眠気が体を縛りだす。
負けじと重たくなった体をふるい起し、左手へカーブして行く。
すぐ右手へカーブし、さらに一直線に伸びるススキの道を行く。
左手には久住山が、自ら別れを惜しむように姿を見せている。
1〜2分も行くと、ウツギの林に入る。
並木を行くような感じがしないではない。
少し行くと ├字形の三叉路 になる。

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ここは直進してもいいが、右手をとりすぐ左へカーブし、直進する道と並行しゆるやかに下っていく。
直進する道との間にはウツギが並行して生えている。
少し行くと左手の道はミゾのようになってくる。
途中、天井が開け右手 ススキ溜り の横を通り、正面に一本の木を見てすぐ林の道を行く。
道は右手へゆるやかにカーブし下っていくと、またススキの原野に出る。
天井が抜けると気持ちがいいもので、歩きながら背伸びしたくなる。
しかしすぐ林の中に入っていく。
歩きやすい道を緩やかに下って行くと、滑りそうなミゾ道となる。
左手には薄い踏み跡が付けられ、 正面の幹には 幅広のビニールテープ が二重に巻かれている。

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このテープは直進して、ミゾ道を行かず左手へ、登山者を誘導している。
逆わらず、左手を行くと歩きやすい踏み跡が伸び、 すぐ右手へミゾ道の先にでる。
道は林の中をゆるやかに下って行く。
もう足は7〜8km近く歩いており足の疲れも溜まっているが、ゆるやかな下りに程よい惰性が一歩一歩距離を縮めてくれる。
林の中を少し行くとまた天井が開け、ここにもススキは生えている。
ススキの穂が銀色に輝き、そよ風に波打つ季節にもう一度来たいもんだと思いながら、すこし下るとまた林の中を行く。
この林はほとんどがネジキの木で、枝をくねらせ異様な雰囲気を漂わせている。
道はゆるやかに下り、少し右手へカーブしさらに左手へカーブして行くと、左手に大きな 2本のヒノキ が幹を伸ばしている。

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少し下ると、また左手に2本の大きなヒノキが廻り木を圧するように幹を伸ばしている。
そして、右手へカーブしさらに下って行く。
右手はスギ林が自然林と混在し現れる。 左手は自然林が広がっている。
道はゆるやかに下り、右手のスギ林の中に自然林はなくなるころ、なんとなくドラマの終盤の気配を感じる。
ゆるやかな傾斜に任せ下っていくと、右手へカーブし3分ほどでひょっこり 三叉路 に着く。
ここを右折して下れば登山口駐車場に着きドラマの終焉を迎える。

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