草原の山を行く・湧蓋山 [1499.5m]
涌蓋山(ミソコブシ山経由)→ 県道出会い(約120分)
山頂は広い台地となっており、子供と戯れるに十分な広さがある。
昔日、私事ではあるが、子供と一緒に凧を揚げたが、風の変化が大きく、あまり上がらなかった記憶がある。
最北端には
小さな祠
も安置され、 祠の近くには地蔵原への案内板が立てられている。
山頂ではゆっくり時間を取って、360度展開する展望を心行くまで楽しむと良い。
昼食は久住の山々を楽しみながらここで取ってもいいが、日陰はない。
下山は往路を取る。
山頂から、足を取られぬよう用心して下山する。 山頂から女岳に続く尾根までは、10分とかからない。
心地よい尾根道を行き、女岳に立ち後ろを振り返ると、
湧蓋山
の急斜面に親しみを感じ、なんとなく優しく去りがたいものを憶える。
そして、山頂足元からミソコブシ山へ伸びる道筋を追いながら、後ろ髪惹かれる想いで女岳を後に斜面を下っていく。
ミソコブシ山は往路を取り、涌蓋越からヒノキ林を抜け、クランク状の牛止め柵を抜け、眼下にひときわ目立つ長方形の草原を、右手から左に抜け山頂を目指す。
板柵を抜けると、長方形の草原をゆるやかに登って行く。
板柵には、古い鉄製の階段が架けられ、以前はこれを登り草原に足を入れていたが、今は通り抜けできる。
後ろが気になり再度、振り返ると涌蓋山が再来を待つかのように見送ってくれる。
草原は時折、黒い牛に出会うが、牛が怖ければ、有刺鉄線左手外側の往路を直進して登り、ピークから有刺鉄線をくぐり、露岩の多いところを右手へ下り、ミソコブシ山を目指してもいい。
これも牛がいやなら仕方がない。
体力に自信がなければ、ピークから往路を取り下山してもいい。
板柵を抜け、土壁を降り、広い草原に踏み込んで行く。
踏み跡ははっきりしないが、中ほどあたりで踏み跡がゆるやかな傾斜で伸び、 5〜6分も登って行くと、右手南の方にミソコブシ山が現われ、右手へカーブしながら登って行く。
薄い踏み跡は、少しずつ勾配を増し、辛抱して10分も登ればミソコブシ山に達する。
山頂からは360度の展望が得られ、東の方には久住連山が静かにその雄姿を見せてくれる。
やさしい姿をした気になる
湧蓋山
も、またの登山を待つようにその姿を寂しげに見せてくれる。
手前に目を引くと長方形の大草原に放たれた黒い牛も小さく見える。
ここで一息ついたら、大きな傾斜を下っていく。
下りきるとすぐ目前の小さなピークを登る。
ピークには、牛の出入りを防ぐため、クランク状の柵が設けられている。
そこを抜けると、天から降ってきたような一個の
大きな岩
が一個座っている。
行く手南側を足元から伸びる道を追うと、左手へ大きくカーブしながら一目山へ吸い込まれて行く。
遠くには、阿蘇の
釈迦涅槃像
を見る。
一息ついたら、また涌蓋山を振り返りピークを下る。
このピークを下り、丘稜の左手東側斜面に付けられた道をゆるやかに登って行く。
もうここからは、胸を突く登りはない。
この斜面に付けられた広い道を、2〜3分も登って行くと道は、左手にカーブしゆるやかな登って行く。
そして、久住連山を正面左手に見て東の方へ、道が伸びるまま果てしない広い台地をゆるやかに登って行く。
この辺りは、木々はなく360度に広がる展望に絶句してしまう。
3〜4分も登ると、道はゆるやかに下りだす。
さらに、右手南東の方へゆるやかにカーブして下り、さらに3〜4分ほど下って行くとゆるやかな登りに変わる。
2分ほど登ると正面に、一目山と書かれた標柱が立てられ、右手へほぼ直角にカーブし登って行く。
左手斜面の上に張られた鉄線を見て、右手西の方へ2分ほど登り、右手を見ると、ミソコブブシ山の左手に、涌蓋山の山頂が小さく沈んでいく。
道は左手丘陵を南側に回りこむと、右手に国の補助事業で施工したのか、ドウダンツツジやモミジの苗が植え込まれている。
この木が10年も育ってくれれば、広大な台地の中で、見事な紅葉を楽しむことができる。
しかし残念なことに、紅葉を楽しめば、今見える遠望は犠牲にされるかも知れない。
車が通るような広い道は、丁度草原の山を一周するように、左へカーブし、南の方へ下っていく。
4〜5分ほど下ると道は平坦になり、正面松の木の左手に、
牛止めの柵
が見えてくる。
ここを抜けると、広い道が一直線に伸び、ここを直進してもいいが、左手にも歩きやすい道が伸び、左手を行ってみる。
平坦な道をゆるやかに6〜7分ほど下り、右手に鉄塔を見るとさらに傾斜を増し下っていく。
少し行くと、道は左手へカーブしゆるやかに下りだす。
広大な台地を独り占めにした満足感に、重い足も軽く感じる。
右手には、左半分が草原の一目山が登山者を誘うように、山頂への道を刻んでいる。
柵から7〜8分も過ぎると道は右手へ折れ、さらに左手へカーブして行く。 右手にはゆったりとした、
一目山
がその姿を目前に見せている。 さらに2〜3分行くと
正面に標柱
が立てられ、左手に「筋湯・八丁原」右手は「みそこぶし山・湧蓋山」と白い文字で書かれすぐ車道に出る。
ここから左手に取り車道を帰る。
車道を少し行くと、右手足元に小さな案内板が立てられ、一目山を案内し一条の踏み跡が駆け登っている。