日本武尊が名付けた岩塊の山・行縢山 [ 831m ]
行縢の滝 → 峠(約35分)
分岐から3分足らず行くと、右手に「行縢の滝」について説明板が立てられている。
正面を見上げると、
行縢の滝
がほぼ直角に切れ落ちた巨大な岩壁に、わずかばかりの水が2箇所から流れ落ちている。
水が多い時期は、水しぶきで目を上げることはできない。
この壮厳な行縢の滝は、山岳信仰の御神体として崇められたと言われているが、それにふさわしい威厳さに満ち、「日本の滝百選」に選ばれている。
行縢の滝
雄岩、雌岩2つの岩峰の間にかかる滝で、落差77m、幅30m。
その姿から、「布引きの滝」ヤマトタケルの故事から「矢筈の滝」とも呼ばれています。平成2年日本滝百選に入選しました。
環境庁・宮崎県
左手には、雄岳が誇示するように岩肌を見せている。
ここで一息ついたら分岐へ引き返す。
分岐から山頂まで、
2130mと案内
され、まだ半分にも達していない。
道標に従い、岩道を登っていく。
道には、相変わらず岩が多い。
左手に大スギを見て岩の間を抜けていく。
右手には、
大スギが数本
道に沿って幹を立てている。
さらに、岩道を行くと
傾斜はゆるみ歩きやすくなる
。
しかし、歩きやすい道は10mも続かずまた岩道になる。
さらに10mも行くと、足元に「二の汗 山頂まであと2040m」の立て札を見る。
山頂は、まだまだ遠い。
立て札を見てまた岩道を登っていく。
ここは、
岩道というより石段
のように自然石が敷かれている。
しかし、すぐ岩道に変わり傾斜を増してくる。
手ごわい岩道に、視線は足元に釘付けになってしまう。
岩に足を食われ、捻挫でも起こせば大変である。
足の裏全体を使って、小幅を重ね登っていく。
さらに、左手へ鋭角にカーブしていく。
左手には、大スギが大きく幹を伸ばしている。
大スギの幹に目を当て、天高く伸びる幹先まで視線を上げ、ついでに自然に漂う香気を胸いっぱい吸い込めば、わずか10秒の時間でも体は楽になる。
道を遮断するような岩に触れ、左手へカーブしていく。
岩道は容赦なくどこまでも続く。
立て札から5分も行くと、右手へカーブし左手に「空かん空びん・・・」
と同文の案内板が立てられている。
コケむした岩の隙間を埋めるように、落ち葉も多い。
案内板から10mも行くと、道は左手へ鋭角にカーブすぐ右手へ石段を登っていく。
さらに右手へカーブし登って行くと、正面に大きな岩を見る。
岩の右端は、小鳥の「
オームのくちばし
」に似た形を見せている。
オーム岩の手前を右手へカーブし、10mも行くと左手へさらにジグザグに登っていく。
少し行くと、道は
右手へ分岐
し急坂を駆け登っているが踏み跡は薄い。
この踏み跡は、元気のいい登山者が近道を付けたもので無理する必要はない。
ここを直進しさらに10mほど進み、右手へカーブし岩の段差を登っていく。
すぐ右手から登ってきた近道と出会う。
さらに10mも行くと左手へ、5〜6m登って右手へジグザグに登っていくと、足が休まるような平坦な
落ち葉の道
になる。
しかし、行縢山は険しい登りの連続で、平らな道は長くは続かない。
すぐ左手へカーブし石段を登っていくと、道は右手へ分岐する。
右手には立て札
が立てられ、右手へ「雌岳」と案内されているが、登山者が歩く気配はあまり感じない。
雄岳は直進して歩きやすい道をいく。
10mも行くと岩道になり、両脇の岩の間を登っていく。
左手の尖った岩を振り返って見ると、岩を抱き込むように幹や根を伸ばしている。
数メートル土道を進み、
左手の岩に触れながら
5〜6段、石段を登ると傾斜はゆるんでくる。
そして右手へ、ゆるやかな傾斜の岩道を行く。
さらに左手へカーブし、
右手に大きな岩
を見ると傾斜は増してくる。
少し行くと、正面に木製のハシゴが現れ、右手へ登っていく。
ハシゴを登りきり、左手へ6段ほど登りさらに木段を登って、右手へ鋭角にカーブし岩道をいく。
岩はすぐなくなり、土道を左右に小さく蛇行し落ち葉の多い急坂を登っていく。
後ろを振り返ると、落ち葉の急坂はS字状に曲がりくねっている。
道はすぐ、落ち葉に埋もれたような石段が続く。
石段を登ると、傾斜はゆるみ歩きやすくなる。
さらに10mも行けば登りきり、少しばかりの空地に着く。
左手には「行縢山」の説明板が立てられている。
行縢山
行縢山は標高831mの雄岳とその東側にある799mの2峰からなり、祖母傾国定公園に指定されています。行縢の名はこの遠望がその昔、武士が着用した毛皮製のすねあて、行縢(むかばき)に似ているからだと言われています。
ここで、一息つき足を休めることとする。