県境の尾根を行く・脊振山 [ 1054.8m ]
登山口(駐車場) → 展望台(約15分) [ この区間の地図 ]
道標の左手を西側の方に下っていく。
キャンプ場に降りると、正面に東屋がある。
右手端の小高い所には
小さな池
がある。
この池には前節があり、竜の池と呼ばれその由来も書かれている。
このキャンプ場では、御来光を見るためテントに泊り込み一夜を明かす人も多い。
さて、見学を終えたら東屋の方へ戻り、右手西側の方へ行く。
竜の池(通称:天の池)
冥典抄(玉林苑)によれば神の脊振山の頃に龍池あり、この池水底の石面に金の銘をあらわし、龍宮大域に通じて仏法所持の門とす、 役の優婆是を見て西の嶺に乗若堤の法を行いし処を全胎両部の窟という。其跡今なお在する役行者という。 「又的窟は乙天童の所属なり」 この池を混ぜると直ちに雨を降らしむると、霊験顕著なる池である。
<脊振村観光協会>
すぐ右手に道標が立てられ、「九州自然歩道 脊振北山県立自然公園 椎原峠:3.9km 脊振山頂:0.4km」と案内されている。
道は、ここを下るとすぐ木橋を渡り左手へカーブする。
数メートルも行くと右手に屋根にコケをいっぱい装った古い東屋がある。
そこには蛇口がつけられ、まわせば水が出てくる。
しかし、雨が少ないと出ないこともあり期待しない方がいい。
このコースは、主に稜線を歩くためここ以外に水場はない。
東屋の数メートル先には立派な木橋が架けられ、さらに右手へ木橋を渡ればもうそこは
大自然の雰囲気
が漂い、ブナ・コナラ・カエデ等大木が大きく幹を伸ばしている。
自然林の足元は一面ササに覆われ、大自然の雰囲気をさらに高めている。
新緑や紅葉の季節は素晴らしく登山者以外の人々も多い。
緩やかな傾斜を少し登ると道は平坦になる。
すぐ右手へ木の根の多い道を登っていく。
周りは大木がひしめき合い、1000mを越える大自然が造りだす光景に感嘆の声が出てしまうが、残念ながらこのコースではこうした大木がひしめく場所はほかにない。
さらに右手へカーブしゆるやかに登っていくと、また
木橋
が現れる。
これは少し長い。
これらの木橋は近年架け替えられているが、古かった橋も自然の色に染まり風情があった。
しかし、一部に壊れた箇所もあり、安全の確保のためにはこれも致し方ない。
木橋は、左右に蛇行しながら100メートルほど続く。
渡りきると道は右手へカーブし、さらに左手へゆるやかに下っていくと、すぐ車道が見えてくる。
右手には、185番の標柱が立てられ「脊振山:0.5km 北山:18.0km」と書かれている。
ここは車道と交差しており、
登山道
はこれを横切り車道を直進していく。
この車道は、気象レーダー観測所の専用道となっており、車道入り口には、車止めのチェーンが張られ、一般車は通行できない。
この交差点には、右手に標柱が建てられ「椎原峠:3.7km」と案内されている。
砕石が敷かれた道を3〜40メートルも行くとアスフアルトの道になる。
専用道路を1〜2分も行くと、
左手に標柱
が立てられ「脊振山展望台」と案内されている。
道は左手へ分岐しており、少し行くと、
コンクリート製の立派な展望台
が自然林の中に現れる。
ここにはベンチも用意されている。
展望台を登れば360度視界が広がる。
脊振山頂のドームや北側に広がる福岡市街地が山合いに広がる。
その先には博多湾、さらに玄海灘が視界に消えるまで広がっている。
南側には、幾重にも重なる稜線が果てしなく連なっている。
さらに西側には椎原峠・猟師岩へと続く稜線の向こうに、三角形の金山が山頂を見せている。
展望台を降りると、後戻りする必要はなく道は先に延びている。