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佐賀県の山

ぐるっと周回コースがいい・多良岳2 [ 986m ]

尾根筋分岐〜多良岳山頂(25分) [ この区間の地図 この区間の高低図 ]

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ここは尾根筋とは言え広く、黒木登山口や五ヶ原岳・経ヶ岳へ通じ登山道の要衝とも言える。
正面大木には文字板が付けられ、左手へ多良岳、右手へ金泉寺と案内している。
他に多良岳公園の説明板等数本が立てられ、 役の行者 についても説明されている。
左手へ向きを変えると、右手にも分岐する。
この道は帰路戻ってくることとする。
正面には石段が付けられ、山中で見るには大きい鳥居が目を引き付ける。
石段を20数段登って鳥居をくぐると、左手に「多良岳大権現大鳥居」と書かれた木柱が立てられ、その脇に真新しい祠に役の行者坐像が安置されている。
祠には2本足の下だが取り付けられているが、供え物はすべて1本足の下駄で数足並べられている。
役の行者とは役小角(えんのおずぬ)のことで、役小角の生没は不明とされ、奈良県の大和葛木郡茅原村の出身だという。
役小角は岩窟に篭もり40年間に及ぶ修業を積み、孔雀王呪経の呪法を習得した呪術者で、毎夜五色の雲に乗って空を飛び鬼を自由に操ったと言われている。
さらに全国の山々を巡り、修験道を広め霊山を開いたと伝えられている。
すぐ先には凡字岩がある。
凡字は残念ながら読み解くことはできない。
一息ついて直進し、石段を登っていく。
石段は、傾斜は大きく数えるように登って行く。
一機に噴き出す汗を拭きながら途中足を休め見上げると、石段は見るも美しく整然と敷かれている。
その石段を少し登ると、右手にスギの大木が天高く幹を伸ばしている。
大木を見ると神秘な迫力に圧倒され、敬虔な気持ちに支配されたように茫然と立ち尽くし、見上げる首に痛みを憶えさらに石段を登っていく。
左手に「ヤマアジサイ」を見ると右手へカーブ、石段はなくなり土道に変わる。
狭い南側斜面を10数メートル進み、根っこの段差を登っていく。
正面には 矢印の案内板 が置かれ、「多良岳;300m」と案内してくれる
そして左手へ岩の段差を登って行く。
左手斜面には、 白い文字板 が置かれ「多良岳頂上:300M」と書かれている。
さらに、右手に苔むした岩に手を伸ばして登り、その岩を振り返ると数個のケルンが乗せられている。
そして、右手に数本の大きなスギに触れ、左手へコケむした岩を登っていく。
直進して伸びる踏み跡もあるが、すぐ先で一つになる。
さらに、右手の大きなスギの前に立ち、目を上げると大木特有の曲がりくねった太い枝に目を奪われる。
すぐ左手へ根っこの段差を登り左手へ向きを変え登っていく。
土道を少し行くと、正面の大木に目を引き寄せられる。
その大木の根っこを登ると、樹名板が付けられ「アカガシ」と書かれている。
この大木もタコの足のように枝をくねらせ伸ばしている。
そして少し登ると静寂しきった空間に、神仏漂う神秘な気配を感じてしまう。
左手に目を移すと、岩壁の基部に数体の石仏を見る。
少し目を挙げると、岩壁のなかほどにも数体の石仏が安置され、これが十六羅漢と呼ばれている。
羅漢とは、悟りを開いた高位の仏弟子に対する尊称で「十六羅漢」や「五百羅漢」として信仰されている。

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一息つき、直進し左手に目を移すと、枯れてしまったスギの巨木が切りはずされ無残な姿を見せている。
少し行くと、また正面に大木が幹を立て、その手前から左手へ根っこを登ると、右手に 6番のレスキューポイント がある。
すぐ岩場になり、踏み跡は二手に分かれる。 
どちらを行ってもいいが、足に任せ左手をとり岩場を登っていくと、右手から登ってきた道と接する。
これを左手にとり、さらに岩場を登っていく。
土道を少し行くと正面に、思わず絶句するような巨大な岩壁が視界をふさぐ。
壁面には梵字が刻まれ「大日如来梵字」と呼ばれている。
山頂は、かって、その手前から左手へ岩場をハシゴを使って登っていたが、今ハシゴはない。
すぐ右手に、草木に隠れるような207番のレスキュウポイントを見る。
さらに岩場を登っていく。
危険ではないが用心して登っていくと、 矢印の案内板 が幹に掛けられ「多良岳:0・2km」と案内されている。
さらに岩場を行くと、右手に 「足元注意」の案内板 を見る。
すぐ先には、結び目をつけたロープが張られ白い木柱を見る。
木柱には「全くさり寄進」と書かれている。
一息つき、少し登るとロープは鎖に変わり、鉄製のハシゴが架けられ、登り切り岩棚に立つとその先は絶壁のように切れ落ち、一時立ち止まって安全を確認する。
そして用心して、くさりを手に右手へ回り込み岩場を登っていく。
さらに、板状の自然石の階段を数段登り、岩場を登っていくと、大木の根元に 矢印の案内板 が置かれ「多良岳:0・14km 中山キャンプ場:2・16km」と案内されている。
さらに、大きな傾斜の岩場を登っていくと、 正面に道標 が見えてくる。
道標は、多良岳の稜線上の鞍部に立てられ、左手へ国見岳右手へ多良岳と案内している。
道標には、国見岳へ「1分」と手書きされていたが、今は消え去り読み取ることはできない。
右手には、眼下に広がる有明海の絶景を楽しむように、石仏が安置されている。
一息つき、先に左手へ国見岳を目指す。
尾根筋のゆるやかな傾斜を、1分余り登っていくと国見岳に着く。
直進して突き当たった岩上からは正面左手に、五ヶ原岳が優美なすそ野を伸ばし、見事な景色に満足する。
正面には大村湾が眼下にかすんで見える。
展望は、数メートル手前から左手へ折れた所からも、同じ絶景が得られる。
左手には、諫早湾を締め切った潮受堤防も一望できる。
さて、展望を楽しんだら道標がある分岐へ戻る。
道標先から左手へ岩場の大きな傾斜を数メートル下り、右手へ足を進める。
左手には、始めて見るような2重の転落防止のロープが張られている。
そのロープには、 告知板 とでも呼んでいいのか「滑落事故発生 手元、足元に注意」と喚起している。
7〜8m進み、岩の段差を降りゆるやかな傾斜を下っていく。
左手に「コハウチワカエデ」の樹名板を見る。
すぐ根っこの段差を下っていく。
その根っこの木にも樹名板が掛けられ、「マンサク」と書かれている。
そして狭い土道を右手へカーブしていくと、正面に石仏を見る。
さらに岩を登り、斜度が40度もあるような石段を34〜5段数えると山頂に着く。
山頂には立派な石殿があり「五十猛命」「大屋津比売命」「抓津比売命」の兄妹三柱の神が祀られている。
石殿手前には、玉垣だけが残され、かってこの中には拝殿もあったものと推察する。
多良岳は弘法大師が真言密教の修験場として金泉寺を創建、以来東の英彦山・西の多良岳として繁栄、その、金泉寺の原口新太郎という若い寺侍が美貌で、ふもとの娘たちはその若者が女人禁制と言われた多良岳から降りてくるように、降りてきたら山へ戻すまいと願う娘心を唄った「岳の新太郎さん」という有名な民謡がある。
山頂は、樹木に囲まれ展望は得られない。ただわずかにベンチがある北西の方に開けた樹間から、経ヶ岳を望むことができる。
ここで一息つき、登路の様々な様子を思い浮かべ楽しめばいい。
時間と体力に余裕があれば、直進して前岳を経由し黒木岳との鞍部まで一機に下り、下道を戻って来ればいい。

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