潮風に元気をもらう・浮岳 [ 862.8m ]
登山口 → 大スギ(約20分)
白木峠を佐賀県側へ600mほど下ったところに三叉路があり、これを東へ左折し2.7km程林道を走った所で三叉路となる。
登山口は左手へ少し登った所にある。
駐車場はなく道沿いの空地を探すことになる。
登山口には、近年立派な標柱立てられている。
標柱には「浮岳登山道入口」と案内され、支柱には「山頂まで40分」書かれている。
この支柱には、入山箱が取り付けられ、所要事項を記入すればいい。
ここからスギ林の中へ入って行く。
2〜30mも登ると支尾根に着く。
ここを右折し、ゆるやかな登りをいく。
すぐ
倒木
を踏み越えていく。
支尾根は落ち葉が多く気持ちいい。
周辺には大木が多く、奥深い原生林の気配が漂っている。
道は広く、踏み跡もしっかりしており、多くの登山者を引きつけている。
しかし、11月といえども常緑樹が多く日は届かず薄暗い。
落ち葉の道を少し登ると、雨水によるものか、少しくぼみそこにも落ち葉が厚く積もっている。
道の両脇には、根っこが洗い出されているが歩くのに支障はない。
2〜3分も登ると、正面に思いがけない光景に驚いてしまう。
正面には、
2本の幹を持った大木
が倒れて、上下の幹の間をくぐっていく。
少し登ると、地中を横断して伸びていた根がむき出し、 木には申し訳ないが、これを階段代わりに登っていく。
道は、雨水に表土が流され、赤い地肌を見せミゾ道の状態になる。
ここを左手へカーブし登っていく。
倒木から2〜3分も登ると、左手に山頂への目印のような、先が赤く塗られたプラスチックの白い支柱が立ててある。
周辺に目をやると、
巨木巨樹
が深い山の様相を漂わせている。
この支尾根を北の方へ、サクサクと落ち葉を踏む音をたてながらゆるやかな傾斜を登って行く。
道はわずかにくぼみ、そこに厚く積もる落ち葉の 道は傾斜を少しゆるめるが、しかし、そうゆるやかではない。
大木に目を引き付けられながら、落ち葉の道を登っていく。
路面は、雨水に表土がはがれ、地中に張る根までさらけだしている。
少し登ると、左手には
トラロープ
が張られ、左手へカーブしそのトラロープをまたいで、ロープの左手を登っていく。
道はいよいよ傾斜を強めてくる。さらに数メートル急坂を登ると、正面に
目印のように大きな岩
が座っている。 道は、その手前から右手へカーブし急坂を登っていく。
10メートルも登り、右手に落し物のような岩をさわると、すぐ右手に数百年も生きているような
巨大な杉
が天に向かって幹を伸ばしている。
さらに、急坂を登っていくと傾斜はゆるんでくる。 気持ちのいい落ち葉の道にも右手にロープが張られている。
ロープには、滑り止めに結び目がつけてある。
結び目は、ロープが長ければ長いほど労力がいる。
このロープは、登りよりも下りに役に立つ。
道にはたくさんの根が横断し、下りの滑り止めにもなっている。
スギの巨木から1〜2分も行くと、道は左手へカーブするが、ロープは右手にまっすぐ張られ、ロープに沿って
薄い踏み跡
が付いている。 どちらを行ってもいい。
数メートル登ったところで、道は一つになる。
急坂は、およそ東の方へ伸び、傾斜にあわせ歩幅は次第に狭くなってくる。
途中、1、2度足を休めればいい。
巨スギから3〜4分も登ると、右手に岩を見て左手へカーブし伸びている。
急坂はまだまだ続く。
しかし、これまでの登りに受けた感触とは、なんとなく異なり歩きやすい。
急坂を少し登ると、傾斜はゆるんでくる。
この辺りにも、落ち葉は多く大きな木が多い。
左手へカーブし北の方へ1分も行くと、
右手に大木
を見る。
落ち葉の多い平坦な道は、一歩一歩が足取り軽く急坂の疲れはなくなってしまう。
熱した頬を露岩に当てると、水分を含んだコケが冷たく気持ちいい。
左手には、
数本の大木
がひときわ目立っている。
大きな木を見ると、畏敬にも似た気持ちが生じてくる。
道は少し傾斜を増し、木の根が多くなる。
美しいコケ
は、木の根まで深緑色に染めている。
山は、高さだけがすべてではない。
低くても深い自然林に覆われ、変化に富んだ山は高さ以上の味わいがある。
さらに、コケをまとった岩に触れながら、支尾根の右手東側の狭い道を登っていく。
道は、相変わらず落ち葉と露岩が多い。
大木も多く、九州脊梁の山々を行くのと変わりない。
すぐ、傾斜をゆるめ平らになる。
左手には、大きな岩が尾根筋にあふれるように重なりあっている。
少し行くと、落ち葉の道は下りだす。
時間は、左手へ向きを変え10分ほど経っている。