のんびりと尾根道を・天山 -七曲り峠- [ 1045m ]
展望 → 119番標柱(約25分)
木の階段は同じく45段ほど数える。
左手には大きな松の木が数本、倒れずに幹を立て一瞬安堵する。
少し登ると傾斜をゆるめてくれる。
右手には、折れた松の枝が切り落とされているが、元木は残され春には新芽を見せてほしい。
ゆるやかな登りを少し行くと、木々は少なくなり見通しがよくなってくる。
すぐ右手に案内板が立てられ「足元にも注意して楽しい自然探勝」と書かれている。
数メートルも行くと、天井は抜けササの平原になる。
気持ちのいい光景につい深呼吸したくなる。
道は、
正面に見える小高い丘陵
に向かって蛇行しながら伸びる。
右手北側には展望が開け、名もない無数の峰々の向こうに
浮岳・雷山・井原山が織りなす稜線
が実に清々しく美しい。
この光景に一瞬われを忘れてしまう。
気を取り戻し、山頂目指して西の方へ踏み出していく。
平坦な道はゆるやかに下り始め、丘陵に向かって松の木をくぐり登りだす。
道には露岩が多い。
松の木も目立つ。
さらに、小石も多くなる。
後ろ東側へ振り返ると、
登山口七曲峠の向こうに連なる彦岳の峰々
が美しい。
そして右手へカーブし登っていく。
小石の多い道は、いよいよ傾斜を強めてくる。
すぐ正面土壁の手前から左手へカーブ、さらに右手へ蛇行して登っていく。
道には露岩
が多く、小さく蛇行して登っていく。
左手眼下には、
小城市や多久市の市街地
が広がっている。
六角川が曲線を引いたように、静かに有明海に注ぎ込む。
さらに、露岩の多い道を左右に蛇行し登っていく。
松の木をくぐって4〜5分も登ると、左手に大きな松の木を見て登りきる。
正面には一面ササ原が広がり、気持ちも開放され何か叫びたくなる。
後ろを振り返ると、高度を上げたせいか彦岳への峰々が少しばかり沈んで見える。
その右手には小城市の田園風景が、その背後には、佐賀市街地も一望される。
山頂への道は、ここからゆるやかに下りだし、また
正面峰
に向かって伸びている。
すぐ下りきり、平坦なササ道を蛇行して行く。
気持ちのいい
ササ道
は続く。
街中を歩いて、気持ちがいいと思った記憶はない。
街中では、人を無視して初めて自分の歩きができる。
山では自然の不思議に感嘆し、人に出会えば自ずと声をかけたくなる。
この違いは大きい。
さらに万歩計を見れば満足する。
快適なササ道は、急がずのんびりと歩きたい。
ササの群生の中には、ススキも穂を伸ばしている。
ササ道は、大きく右手へカーブし正面峰の右端に向かって伸び、左手へゆるやかに下り始める。
下り切ると、傾斜はゆるみほぼ平になる。
林の道を少し行くと、また
視界が開け正面峰の最も高いところ
へ向かって伸びる。
しかし、道はさらに左へ向きを変え峰の左手端へと伸び気は楽になる。
右手には案内板
が立てられ「いつまでも 自然の姿をそのままに」と案内されている。
案内板を過ぎると、狭い道はゆるやかに登りだし、
小石の多い道
を登っていく。
狭い道には、露岩も目につく。
足に疲れを貯めぬよう、1歩1歩狭い歩幅で登っていく。
足に疲れが溜まると気も沈む。
道は、小石が多いが足を取られることはない。
しかし、夏場は潅木が葉を茂らせ薄暗い。
案内板から2分足らず登ると、右手から頭上に幹先を伸ばす松の枝をくぐっていく。
しかし、この松の木も台風の影響なのか、残念ながら根を浮かし蘇生することはない。
左手
たくさんの小枝を付けた木
を見て、さらに、滑りそうな露岩に足を掛け、
階段状に見せる岩道
を登っていく。
そして右手へカーブし急坂を登って行く。
急坂を少し登ると、道は左手山頂へ向かって向きを変え傾斜をゆるめてくれる。
そして、疲れた足を癒すように、左手に展望を見せてくれる。
しかし、言葉どおりには行かないもので、すぐ傾斜を増し
急坂
を登っていく。
ここを登りきると、その向こうにまた峰が見えてくる。
天山山頂はその峰の向こうにある。
南側斜面に付けられたほぼ平坦な狭い道は、相変わらず露岩が多い。